Book Sashie |
はじめに:ひこばえ 「ひこばえ」とは木を切った跡の切り株から新しく出てきた新芽のこと。このエッセイ集が第二の人生で小さな「ひこばえ」となってくれることを願われタイトルにされたそうです。 |
【エッセイ2】壁
ロシア語通訳として参加された東京オリンピック開会式の回想。就職は壁の向こうの呪縛の世界のように映り、大学院進学をされた頃の事です。 |
【エッセイ3】白い闇
アメリカ赴任中奥様が脳内出血で倒れられ、仕事先から病院へ向かう夜の雪道。頭の中がまるで雪に侵されるように真っ白になってくのを感じていたとも記されています。 |
【エッセイ4】スカーレットオハラ 奥様の車椅子を押しながら訪れた“風と共に去りぬ”ゆかりの地の教会でのシーン。愛読書の主人公に扮した男女が突然現れ、奥様は感激の涙を流されました。
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【エッセイ5】指宿の思い出 結婚35年目に、奥様との旅行に選ばれた地は新婚旅行で訪れた指宿。 |
【エッセイ8】木瓜の花が咲いた 再度の闘病中、奥様の希望で購入された木瓜の鉢植え。奥様亡き後、環境の変化による枯死の危機から懸命に守った末、命日に咲いた一輪の花・・・満開の桜よりもずっとずっと美しかったと結ばれています。
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【エッセイ10】続・窓岩 能登半島先端の海岸にある巨岩は、中央に穴があいるので窓岩と呼ばれているそうです。ここでの大切な思い出が綴られ、4度目の旅を計画されました。 |
【エッセイ12】土鈴 阪神大震災で倒壊した家屋の中でも無事だった土鈴は、亡くなられたお父様のコレクション。丁寧に洗い乾かし、飾り棚を購入し陳列するに至ったのは、生前なしえなかったお父様への敬意の表現なのかもしれないと結ばれています。
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【エッセイ15】我が家のお正月 奥様が倒れられて以来、おせち料理は“主夫業”の中でも一大イベントと位置け、毎年きちんと作られています。最低でも5品は自家製と決め、お得意は厚焼き玉子とブリの照り焼きだそうです。
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【エッセイ19】義理の親子 先に飼っていた雌猫・ラーと、後から来た雄の子猫。初対面は険悪な雰囲気ながらも今では親子のよう。子猫の名前はそのやんちゃぶりからゴンタと即決されました。
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【エッセイ21】ロードス島へ(第一回) 「それでは諸君、技術の翼でロードス島へ飛ぼう」で結ばれているこのエッセイは、難題解決へ取り組む技術者への提言的内容で、ロードス島を含むマルクス資本論の一節を引用されています。 |
【エッセイ28】藤井さん 東日本大震災の窮状を告げるテレビの映像が思い出させてくれたのは、40年前の今は亡き元上司の背中・・・著者ご自身が交通事故で運び込まれた病院へ迎へに来てくれた時の、温かみのある後ろ姿だそうです。
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【エッセイ30】想定外 スピリチュアルな世界の選択肢を考察中・・・目に浮かんだのは過去に見た映画のワンシーン。安楽死希望者が最期を迎える時に映し出された映像は、どこまでも続くお花畑だったそうです。
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【エッセイ32】ユーカリ ご長女留学先のオーストラリアを訪ねて。大自然の懐に抱かれて悠久のときを過ごすことの価値を過小評価していなかったか・・・ユーカリの大木に問われている気がされたそうです。 |
【エッセイ35】続・私の健康体操 体操教室に通われて4年目。インストラクターの快活さとサービス精神は、体操以外の活動にも参考になる事がいっぱいだそうです。 |
【エッセイ43】地図の読めない男
ドイツ駐在時の思い出をたどり訪れたローテンブルグの街。車のナビに慣れている昨今、ナビの故障で地図の読めない男になっていると気付かされたそうです。
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【エッセイ45】多摩川 特に夕景が素晴らしい多摩川の眺望に惹かれ、終の棲家の地を決められました。
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